相続税の申告期限は「死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内」です
相続税の基本

相続税とは何か、基本をおさえる

基礎控除・税率・課税対象財産・法定相続人の範囲まで、相続税の全体像をわかりやすくまとめました。

相続税とは

相続税は、亡くなった方(被相続人)の財産を受け継いだ際に課せられる国税です。遺産の総額が「基礎控除額」を超えた場合にのみ申告・納付の義務が生じます。国税庁の統計によると、実際に相続税が課税される件数は相続発生件数全体の約9〜10%程度です。つまり、約9割のケースでは申告自体が不要です。ただし、申告が不要な場合でも遺産分割や名義変更の手続きは必要となります。

基礎控除の計算式

基礎控除額(2015年改正後・現行)

3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

計算例

  • 配偶者 + 子2人(相続人3人)の場合:3,000万円 + 600万円 × 3 = 4,800万円
  • 子3人のみ(相続人3人)の場合:3,000万円 + 600万円 × 3 = 4,800万円
  • 配偶者のみ(相続人1人)の場合:3,000万円 + 600万円 × 1 = 3,600万円

※ 2015年1月1日の税制改正により、それ以前の「5,000万円 + 1,000万円×相続人数」から引き下げられました。2026年4月現在も同じ計算式が適用されています。

相続税の速算表

基礎控除を差し引いた「課税遺産総額」を法定相続分で按分した金額ごとに、以下の税率と控除額を適用します。

法定相続分に応じた取得金額 税率 控除額
1,000万円以下10%
3,000万円以下15%50万円
5,000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1,700万円
3億円以下45%2,700万円
6億円以下50%4,200万円
6億円超55%7,200万円

※ 速算表の税額は「各相続人の取得金額 × 税率 − 控除額」で算出した後、実際の取得割合で按分します。

課税対象となる財産

現金・預貯金

死亡時点の残高全額。被相続人名義の口座はすべて対象。

不動産

土地は路線価方式または倍率方式で評価。建物は固定資産税評価額で評価。

有価証券

上場株式は「死亡日の終値」「死亡月の終値の平均」「前月の平均」「前々月の平均」の4つのうち最も低い額で評価。

生命保険金(一部)

「500万円 × 法定相続人数」を超える部分が課税対象。

動産・その他

自動車・貴金属・骨董品・ゴルフ会員権など市場価値があるもの。

相続開始前7年以内の贈与財産

2024年改正により生前贈与加算の期間が3年から7年に延長(段階的施行)。

非課税財産

法定相続人の範囲と順位

配偶者は常に法定相続人となります。血族は以下の順位で相続人となり、上位の血族がいる場合は下位は相続人になりません。

順位相続人配偶者との法定相続分備考
配偶者(常時) 夫または妻 内縁関係は法定相続人にならない
第1順位 子(代襲相続含む) 配偶者1/2・子1/2 子が先に死亡している場合は孫が代襲相続
第2順位 父母・祖父母 配偶者2/3・父母1/3 第1順位(子・孫)がいない場合のみ
第3順位 兄弟姉妹(甥・姪含む) 配偶者3/4・兄弟姉妹1/4 第1・2順位がいない場合のみ。兄弟姉妹は2割加算の対象

申告が必要か判断するフロー

1

遺産総額を把握する

現金・預金・不動産・有価証券・保険金などをすべてリストアップし合計する

2

法定相続人の数を数える

配偶者・子・親・兄弟姉妹の順で相続人を確認。養子縁組は原則1人(実子がいない場合は2人)まで加算可

3

基礎控除を計算する

3,000万円 + 600万円 × 相続人数

遺産総額 > 基礎控除 → 申告が必要

遺産総額 ≦ 基礎控除 → 申告不要(原則)

ただし、小規模宅地等の特例や配偶者控除を利用する場合は、税額ゼロでも申告が必要です。

実際の数字で試してみましょう

相続税を計算する

個別の相続税については、税理士にご相談ください。本ページの情報は2026年4月時点の税制に基づく一般的な情報提供です。

最終更新日:2026年4月21日(2024年改正税制対応)