相続税の申告期限は「死亡を知った日の翌日から10ヶ月以内」です
各種控除・特例

相続税を軽減する控除・特例ガイド

適切な控除・特例を活用することで、相続税を大幅に軽減できる場合があります。各制度の概要・適用条件・注意点を確認しましょう。

各控除・特例には適用要件があります。適用を検討する場合は必ず税理士にご相談ください。また、特例を利用する場合は税額がゼロでも申告が必要です。

主要な控除・特例一覧

配偶者への税額軽減

配偶者控除(配偶者の税額軽減)

概要

被相続人の配偶者が相続した財産について、以下のいずれか大きい金額まで相続税が課税されません。

① 1億6,000万円

② 配偶者の法定相続分相当額

→ どちらか大きい方まで非課税

適用条件

  • 戸籍上の配偶者であること(内縁・事実婚は対象外)
  • 申告書の提出が必要(税額ゼロでも申告が必要)
  • 原則として申告期限までに遺産分割が完了していること

二次相続に注意:配偶者控除で税額ゼロにしても、配偶者が亡くなった際の二次相続では控除が使えません。配偶者が相続する財産額を慎重に検討することが大切です。

土地の評価減

小規模宅地等の特例

概要

被相続人が住んでいた土地や事業に使っていた土地を相続した場合、一定の面積まで評価額を大幅に減額できる特例です。

種類限度面積減額割合主な適用要件
特定居住用宅地等 330㎡ 80%減 配偶者か同居親族が取得。配偶者は無条件で適用可
特定事業用宅地等 400㎡ 80%減 被相続人の事業を引き継ぐ親族が取得
貸付事業用宅地等 200㎡ 50%減 賃貸アパート・駐車場など貸付事業用の土地

家なき子特例(同居していない子が特定居住用を取得)は適用要件が厳しく、2018年改正で大幅に縮小されました。詳細は税理士にご確認ください。

生命保険・退職金

生命保険金・死亡退職金の非課税枠

非課税限度額 = 500万円 × 法定相続人の数

※ 生命保険金・死亡退職金それぞれ別々に計算

計算例(相続人が配偶者+子2人の場合)

  • 生命保険金の非課税枠:500万円 × 3人 = 1,500万円
  • 死亡退職金の非課税枠:500万円 × 3人 = 1,500万円

注意点

  • 受取人が相続人であることが要件(相続人以外が受け取る場合は非課税枠なし)
  • 法定相続人の数は「相続放棄した者も含めて」カウントする

年齢による控除

未成年者控除

(18歳 − 相続時の年齢)× 10万円

注意点

  • 法定相続人である未成年者が対象
  • 控除しきれない分は扶養義務者の税額から控除可

障害による控除

障害者控除

一般障害者:(85歳 − 年齢)× 10万円

特別障害者:(85歳 − 年齢)× 20万円

注意点

  • 法定相続人かつ障害者手帳等の交付を受けていること
  • 控除しきれない分は扶養義務者の税額から控除可

連続相続への対応

相次相続控除

概要

10年以内に2回続けて相続が発生した場合、前回の相続で納めた税額の一部を控除できる制度です。短期間に相続が重なることで税負担が過重になることを防ぎます。

控除率

10年以内の経過年数に応じて、前回相続税額の100%〜10%(1年経過ごとに10%ずつ減少)を控除。

生前贈与との調整

贈与税額控除(暦年贈与の生前贈与加算)

概要

相続開始前7年以内(2024年改正による段階的拡大)に被相続人から贈与を受けた財産は、相続財産に加算されます。ただし、その際に支払った贈与税額は相続税から差し引くことができます(二重課税防止)。

注意点

  • 相続放棄した者は生前贈与加算の対象外(ただし贈与税の申告は別途必要)
  • 2024〜2030年にかけて段階的に3年→7年に移行中。詳細は税理士に確認を
  • 相続時精算課税制度を選択した場合は別ルールが適用される

控除を考慮した概算額を確認してみましょう

相続税を計算する

各控除・特例の適用には要件があります。個別の適用可否は税理士にご相談ください。本ページの情報は2026年4月時点の税制に基づく一般的な情報提供です。

最終更新日:2026年4月21日(2024年改正税制対応)